避妊手術の必要性

5月末から、子宮蓄膿症が3件続きました。

皆さんは、愛犬の避妊手術をしていますか?
愛犬の発情がいつだったか覚えていますか?

多くの子が、春と秋に発情します。
生理の様に血が外陰部から垂れることで気がつく飼い主さんが多いかもしれません。

ただ、歳を重ねるにつれ、出血は少なくなり、キレイに舐めてしまう子が多いので、中高齡になると分かりにくくなります。

よく見ると、外陰部がふっくらと充血していたり、微かに血がにじんでいたりします。

子宮蓄膿症はその名の通り、子宮にバイ菌が入り、発症します。
犬は発情後2ヶ月間は卵巣に黄体が残るので、ホルモンバランスのせいで子宮蓄膿症にかかりやすくなります。

それ以外の時期でも発症することもありますが、特に発情後2ヶ月は体調の変化に要注意です。

年齢的には、5歳以上から罹患率が上がると言われています。
実際、当院で診る子宮蓄膿症は10歳前後が多いです。
最高齢は18歳でした。

子宮蓄膿症は、とても死亡率の高い病気です。
いかに早く発見して、治療を始めるかにかかっています。

子宮蓄膿症の初期症状は「食欲不振」や「元気がない」など漫然としたものですが、
発情は終わったはずなのに「外陰部から血が出ている」「膿が出ている」「しきりにお尻を気にする」という症状もあります。

避妊手術をしていないワンちゃんは、特に体調の変化に気を付けましょう。
子宮蓄膿症で衰弱した子を診るたびに、避妊手術の必要性を強く感じます。

Pyometra